機能不全家族とは

【機能不全家族(きのうふぜんかぞく)】とは、家庭内で起こる対立や虐待(身体的・心理的・性的)、育児放棄(ネグレクト)や過干渉などの状態が常に家庭内に存在する状況を言います。

『機能不全家族』という言葉を聞いて、ものすごく大変そうなイメージを持たれたり「ウチはそうじゃない(そんなにひどくない)」と言われる方が多いのですが、欧米の心理学者によると
「一般家庭の85%以上は機能不全家族である」
とも言われており、ほとんどの家庭が機能不全家族であり、逆に完璧に健全な家庭を見つけることは困難である、と言った方がいいのかもしれません。

一般家庭で日常的に行われる「健全でない状態」によって、育てられていく子どもたちにどんな影響がでるのか、どういう点に注意をしていくべきなのか、虐待行動や不登校、引きこもり、依存症などの問題行動が起こってしまった場合の対処法についてお話します。

機能不全家族について詳しく知ろう

どういう家族のことを機能不全家族というのでしょう?
重さや頻度等の違いはありますが、主に下記のようなことが繰り返し起こっていれば「機能不全家族」と呼ぶことができると考えています。

① 家族の誰かが常に緊張状態にある
② 家族の誰かが『別の自分にならなければいけない』状態にある
③ 家族の誰かが『被害者』『加害者』『傍観者』『脅迫者』のような役割についている

下記で詳しくお話していきます。

機能不全家族の特徴① 家族の誰かが常に緊張状態にある

家族の誰かが常に緊張状態にある

機能不全家族の特徴として挙げられるのは『家族の誰かが常に緊張状態にある』ということです。
頻度や深度の差はあれ
「いつも殴られるんじゃないかとビクビクしている」
「間違ったことを言うと、あとの追求が怖くて大変」
「いつも親の意見に同意させられる。反対意見など言えない」
という状況にある場合、我が家が安心できる場所ではない、ということになります。

親がアルコール依存症だったり、DVを繰り返す家庭の場合はまだわかりやすいのですが、常に親が自分の子供に自分の価値観を植え付けるような発言や行動を繰り返したり、自分の思い通りに従わない場合にあの手この手で服従させるような行動をしてしまう場合もあります。

親は「うまく育てている」と思っていても、育てられている子供の方が常に親の顔色を伺っていたり、いつも正解を探してしまっているような状態であれば、家族というシステムが機能不全を起こしている状態だと言えるでしょう。

機能不全家族の特徴② 家族の誰かが『別の自分にならなければいけない』状態にある

「親の期待通りの生き方や考え方から外れることが許されない」
「親が暴れたあと、必ず後始末をさせられ続けてきた」
「親がイライラしないように、自分が何らかの役割を演じる必要があった」

このようなことが起こりがちなのも、機能不全家族の特徴です。
アダルトチルドレン(AC)の特徴として・マスコット(ピエロ)・ケアテイカー・ヒーロー・スケープゴート・ロストワンなどが挙げられますが、それぞれのタイプは「機能不全家族で生き抜くために、別の自分(役割)を演じなければならなかった状態」であることを指しています。

「あの子はいつも親の言うことをよく聞くいい子」という場合も、ひょっとしたら本人は「言うことを聞かないとつらい目に会う」「言うことを聞けない自分はこの家に置いてもらえない」などと考えているかも知れません。

機能不全家族の特徴③家族の誰かが『被害者』『加害者』『傍観者』『脅迫者』のような役割についている

家族の誰かが『被害者』『加害者』『傍観者』『脅迫者』のような役割についている

親が言葉や行為で暴力行為を行い、子供が傷つく場合、親は『加害者』、子は『被害者』の役割についている、と言えます。
機能不全家族の場合、どちらかが特定の役割につくことで、相手が反対側の役につかざるを得ないことはよくあります。
(そして、子供時代に被害者の役についていた人が、大人になって突如加害者側に回る(DVのバトンタッチ)が行われる場合も少なくないのです)

また「知らない」「わからない」「僕じゃない」と言っている方がまだ安全だ、と理解した場合、傍観者役(ロスト・ワン)を引き受ける場合もありますし、「ちゃんと正直に言わないとお母さんしりませんからね!」と、普段言われている言葉をママゴトの最中に言ってしまう子供もいます。

もちろん子供が気に病んでいる場合もあれば、全く気にしない場合もあります。
ですが、何らかの理由でそこに暮らす家族の誰かがストレスを受けている場合は、機能不全家族の状態である、と言うことになります。

機能不全家族の注意点

機能不全家族状態にあるご家族をカウンセリングする場合、ほとんどの方が
「これでうまく行ってると思っていた」
「自分はもっときつい環境だったので、優しいと思っていた」
「まさか子供が(見せる姿とは)正反対のことを思ってただなんて」
と言われます。

つまり、ほとんどの場合、決定権をもち、強めに意見の言える親たちは、罪の意識を感じることもなく、「ウチはうまく行っている」と思い込んで日々を過ごしていることが多いもの。
親は育て方に満足していても、一方の子供側は自分でものごとを判断する権利さえ与えられず、一方的にストレスを受けてしまうことが多いのです。

あなたのご家族が機能不全状態になっていないかの注意点としては

①あなたの考えに賛成しない家族がいた場合、なんとかその考えを正そうとしていないか
②話し合いや説明の場を持たずに「我が家のルールだから」などと決めていないか
③決めたルールが守られなかった場合、ストレスを感じるペナルティを与えていないか。また、そのルールをあなた自身が守れなかった場合に「親はいいのよ」と誤魔化したり、指摘した相手に逆ギレするようなことはないか
④誰かが「Aにしなさい」と言ったときに「Bにしなさい」または「誰かの指示など聞かずに自分で決めなさい」などと、異なる命令が飛んできて、本人が選べなくなってしまう状態(ダブル・バインドの状態)にないか
⑤ご近所の誰かや、電車や施設の中で特定の人物を見た時、テレビや週刊誌を賑わしている芸能人や政治家等に向けて「あの人はダメだ」「あの人は絶対影で悪いことをしている」「嫌いだ」などと、ついつい子供などに自分の価値観を話していないか

これらをチェックしてみてください。

あなたのご家族が機能不全状態になっていないかの注意点

機能不全家族から抜け出す方法

上記注意点をお読みになって「ウチの家にもそういうところあるかも」と思われた方もおられるはず。ここでは、どうすれば機能不全家族の状態から一歩抜け出すことができるかについてお話します。

①あなたの考えに賛成しない家族がいた場合、相手の考えを聞き、「そういう考え方もある」と受け止めていく努力をする

相手にも自我や個性があり、それぞれ独自に判断して生きていい存在なはずです。
「そんなことを許したら大変なことになる」と思われる方も少なくないのですが「自分の思い通りに言うことを聞かせている方が大変なことになる」可能性が大きいもの。

「今までなかった考え方だ」「そんな考え方もあるんだね」と、相手の考えを認めて尊重していけるように心がけましょう。

②話し合いや説明の場を持たずに「我が家のルール」などと決めていないか

このルール自体、誰の都合で、どのような思いが背景にあって決められたものかどうかをもう一度考えてみて欲しいのです。
自分の都合に家族を当てはめようとしすぎていないか。「そんなことを許したらダメな性格になる」と決めつけて、一番信じていないのは自分であることに気付けない状態になっていないか注意しましょう。

③ストレスを感じるペナルティを与えない

ストレスを感じるペナルティを与えない

DVはなぜ起きるのか?それは、言葉や行為で相手を殴りつけてしまう理由の多くが「しつけのため」だと思い込んでいた、というものです。

自分の思った通りに相手が言うことを聞かない場合、ついつい自分の思い通りに従わせるために、強いペナルティを与えてしまいたくなる気持ちもわからないではないですが、それでは相手は逃げたり隠したりするばかりで、心を開いてくれることはありません。

ルールが多く、またそのペナルティが大きなストレスを生むような状態になっていないか、チェックしてみてください。

④ダブル・バインドになった場合は、命令した人同士で話し合う習慣を

お母さんが「勉強しなさい」と言い、その言葉を聞いたお父さんが「別に勉強なんてしなくていいよ。一緒に遊ぼう」という状況を『多重命令(ダブル・バインド)』といいます。
ダブル・バインドを受けた子供はどちらも決められずに混乱しがち。どちらも大切な存在なのに、一方の言うことだけを聞くのは、小さな子供にとってはストレスなのです。

無意識に「勉強しろ・するな」「食べろ・食べるな」「寝ろ・寝るな」などの相反する命令を与えていないかを考えてみてください。

⑤その不用意な発言。子供は覚えています

ご近所方の悪口や、外であった人の陰口。芸能人や政治家等に向けての否定的な声。そして自分独自の価値観…。あなたの意見を子供が聞いて、それを理解しようと苦労していることを理解しましょう。
「あの人は悪い人」「お金持ちは影で悪いことをしている」「あの人達は間違ってる」「●●なんて食べちゃいけない」「薬を飲んだら殺される」「毎日●●の危険にさらされている」など、ついつい子供などに自分の価値観をさも常識であるかのように押し付けていないか注意しましょう。

あなたの意見は意見に過ぎません。それが命令や指示になっていないか常に注意してください。

いたってフツーの家庭で機能不全家族が生まれている

アダルトチルドレンはよっぽど特殊でひどい家庭(例えば子育てがなってない・恒常的に虐待が繰り返されているような特別な家族)だけの問題だ、と思われている方が多いようです。

ですが実際は、いたって普通に見える、普段は仲の良い家庭であっても、子供がストレスを感じている場合だってあるのです。

子供にとっては、お母さんもお父さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも。みんなダイスキでカンペキな存在として見ています。その存在がいがみ合ったり、矛盾していることを言い合ったり、誰かがひどく傷ついたりしているだけでも子供にとっては十分なストレス。

子供がストレスを感じている場合もある

もちろん子供の前ではすべてを隠しましょう、見せないようにしましょう、などという訳ではありません。

ただ、自分の価値観を子供に植え付けようとしたり、味方に引き入れようとしたり、イライラのはけ口になっていたとしたら。。。

子供はそれを受け止めよう、なんとかしよう、悪いのは自分だ…と考え出したりすることがある、ということを忘れてはなりません。
今も日々、機能不全家族の中で育ち、自分で判断できないまま、混乱して生きている方のご相談を受けています。

不登校に苦しむお子さま。
不登校の子を持ち、何が問題だったか見当もつかない親御さん。
会社に行けなくなった方。
人間関係がいつもうまくいかずに混乱している方。
親に行動を監視され、日記やメールのやり取りまで全部調べられているお子さん。
DVを受けて育ち「こんな親に絶対ならない」と誓ったのに、気が付くと自分も子供を叩いていた方。
。。。
少しでもこういった方を減らしたい。
アダルトチルドレン克服カウンセリング京都は、悩める方の力になりたいと真剣に考えています。

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